- 先輩社員の声
- 「シチズン千葉精密株式会社」について
開発部Cさん
理系の勉強をされていたそうですが、今の仕事にどんなふうに生かされていますか?
大学は工学部で、電気電子工学を勉強しました。電子回路や制御工学と、今の仕事に近い分野も学びましたが、教わったのは理論が中心です。理論を使って実際にものづくりするとき、装置がどのように動き、どんな問題が起こって、どう解決すればよいのか、実感がありませんでした。
かなり試行錯誤が必要な仕事になりそうですね。
お客様の要求は千差万別で、私たちの仕事もルーチン作業で終わりません。依頼に合わせて、その都度制御の仕組みを考え、プログラムを書き込みます。シミュレーションどおりに動く場合もあれば、想定外の事態が起こるときも。
それがなぜかを考え、理論と照らし合わせて自分で実験し、問題を解決する毎日。大学で知識を学び、実践のなかで再び勉強できていることが、とてもおもしろいんです。
先輩の助けが大きいのでしょうか。職場の環境はどう感じていますか?
はい、はじめは徹底的に基礎を教えてもらいました。今でも、わからないことがあれば、何でも聞きに行ける環境には恵まれています。ただ、教えてもらうだけでなく、技術者はまず自分で考え、やってみることが大事だと学びました。
職場の雰囲気は明るくて、女性は少ないですが、だからと言ってやりづらいと思ったことはありませんね。男性ばかりの環境は、大学の工学部で慣れていますし(笑)。
最後に今の目標を聞かせてください。
まだ、自分でゼロから設計して「私の製品」と呼べるものをつくったことはないんです。早く作れるようになりたいです。
製造部Tさん
担当されているのはどんな仕事ですか?
協力会社に部品を発注したり、社外工程品の検査・品質向上など、外部の企業と関わるセクションです。外注先の開拓にも取り組んでいます。
先方の経営者と商談する機会も多く、日々勉強させていただいています。年の差があるためか、皆さん仕事のやり方などフランクにアドバイスしてくださいます。一方で、経験豊富な経営者と、難しい交渉をしなければならないこともあります。
設計者の意図を協力会社にきちんと伝え、外部からのフィードバックを社内で活かすこと。安く、早く、良い部品をつくるために必要な仕事だと思います。
仕事の上で目標とする人は、社内外にいますか?
仕事の進め方など、今の職場の上司を見習っています。とあるプロジェクトで、作業工程の短縮を提案したことがありました。すると、瞬時に受け入れてくれて、さらに工程短縮につながる一歩先の方法を教えてくれました。
ちょっとコワモテですが、仕事は的確でとにかく行動力がすごい! チームの全員が「できない」とあきらめてしまうことも、上司がみんなを巻き込みながら実現してしまいます。精密なブルドーザーのような人です。
私も、既存の枠組みにとらわれることなく、社内外の人と一緒に良い仕事ができるようになりたいと思うようになりました。
そんなエキサイティングな環境で働く中で、ご自身にはどんな変化がありましたか?
前職は電気通信の工事を担当していました。工事の現場では、失敗してもその場である程度リカバリーできます。しかし、今の仕事は、製品を出荷してしまえば基本的にやり直しができません。
一方、試行錯誤が欠かせない仕事で、やりたいことをやらせてもらえる会社でもあります。間違いがないよう慎重に、でも積極的にチャレンジする精神を、少し身につけられたと感じています。
管理部Zさん
元々製造業や経理の仕事に興味があったのですか?
そうでもないんです。入社前は、大学院で「農学」という分野を研究していました。 シチズンなのに時計をつくっていないの? というところから興味を持ち、職人的な気風にも惹かれて入社試験を受けたんです。経理は未経験でも「勉強する気があれば大丈夫」ということでしたので……。
入社後すぐに山梨で研修し、そのまま1年6カ月間出向しました。そこで、社会人としての基本から教わったんです。経理の知識はもちろん、あいさつから電話対応、業務メールなど、社会人経験のない私にはすべてが驚きでした。 それに、全国から集った同期の社員や、長く会社を支えてきた本社の職人さんとつながりができたのも、社会人としての大きな財産です。
大学院から未経験の分野で社会人スタートとは、簡単でないチャレンジに思えます
最初は難しかったですね。研修中に、おにぎり屋さんの流れをたとえに、経理の仕組みを説明してもらったことが印象に残っています。とてもわかりやすく、私が後輩たちに説明するときの参考にもしています。いまは、簿記の勉強を続けながら、実務を経験することで実力をつけています。座学で得た知識と、現場の経験が結び付いたときがおもしろいんです。
そんな中で印象に残っている仕事といえば?
会社の在庫削減プロジェクトに参加したことが、とても良い経験になりました。それ以前も、在庫削減には各部門が努力していましたが、個別の取り組みではなかなか成果に結びつきませんでした。そこで、部門横断でプロジェクトを立ち上げることになり、管理部門からは私がメンバーになったのです。方向性がみえないスタートでしたが、ミーティングを重ねるうち、それぞれの役割分担が生まれました。
課題の分析と改善への方向づけが、固まっていったのですね。自分だけで完結する仕事ではなく、立場の違う人同士が協力しなければ進まないという状況も、大切な学びになりました。
職場の雰囲気をどのように感じていますか?
私がいる管理部門の部屋は、「職員室みたい」(入りづらい/声をかけづらい)と言われます(笑)。でも、中にいれば、そんなことはないんですよ。機密情報を扱うので、人の出入りに慎重になることはありますが、声をかけあい、困ったことはすぐ相談しています。 全社的にもアットホームな雰囲気で、部署や社歴を越えて協力し合える風土があると思います。”職員室”にもときどき遊びにください(笑)。
製造部Nさん
会社の良いところを挙げるなら、どんなところでしょうか?
年齢や立場に関係なく、意見をいいやすい環境だと思います。長く続いた仕事上のルールや習慣でも、「もっとよいやり方があるのでは?」と、誰かが声をあげれば集まって話し合う会社です。
考える余地が大きい分、やりがいと大変さがあるのではないでしょうか?
入社4年目に作業場のレイアウト変更を任されたときは、自分が考えてよいのか?と不安でした。
当社の場合、ライン生産の工場のように、機械を一列に並べるわけにいきません。ひとりが2〜3台の機械を担当する仕組みで、うまく配置しないと障害物が動線を邪魔して、作業効率が落ちてしまいます。そんな作業場のレイアウト変更ですから、責任重大です。
けれど、やるしかないと腹をくくりました。どの機械も数トンあるので、簡単に動かしたりはできません。一発勝負で失敗しないよう、パソコンでシミュレーションするなど自分なりに準備して、なんとか成功させられました。
若手のうちから、さまざまな業務にチャレンジできる土壌があるのですね
はい、他部署の仕事を体験できるのも良い仕組みだと思います。以前は部品加工の部署にいたのですが、加工しか知らないと、モーターなどの製品がどんな構造でできているかがわかりません。
そこで私は短期間ですが、積極的に開発や組立工程の作業の経験ができるよう自ら提案をし、実際にそれを経験させてもらうことで大変勉強になりました。
それがきっかけで、開発部へ異動することになりました。それまでやっていた加工の知識は、新しい部署でも役に立ちます。
たとえば、開発のプロセスで、必要以上に加工の難しい部品が設計に組み込まれることがあります。しかし、加工の知識があれば、加工する手間やコストも考慮して設計ができるでしょう。ゆくゆくは、会社の全体的な流れをみられるよう、色々な部署を経験していきたいと考えています。