エンコーダの種類、特徴

A,B,Z相について

エンコーダは機械的な変位(アナログ値)を電気信号(デジタル値)に変換します。変換された位置情報はパルス信号として出力されます。 パルス信号はA相、B相、Z相の3つあり、それぞれに役割があります。

  • A相…エンコーダマスクのスリット間隔と同期してパルス信号を出力します。1回転で360パルス出力されるエンコーダであれば、1パルスごとに1°回転することになります。
  • B相…A相だけでは回転方向がCW方向なのかCCW方向なのか判別出来ないので、B相を用いることで回転方向を判別出来るようにします。A相とB相は互いに電気角で90°位相差を持っているため、CW回転時とCCW回転時でA相とB相の立ち上がり、立ち下がりの順序が変化します。この2相のパルスの状態より、回転方向を判別することが可能になります。
  • Z相…1回転に1パルスのみ出力されます。Z相パルスをカウントすることで回転数を求めることが出来ます。
  • エンコーダパルスについて

    インクリメンタル式とアブソリュート式

    エンコーダの種類

    モータのエンコーダには、インクリメンタル式とアブソリュート式の2種類があります。インクリメンタル式とアブソリュート式の違いは、相対位置(角度)を知ることができるか、絶対位置(角度)を知ることができるかです。


    ・インクリメンタル式エンコーダ
        
    インクリメンタル式エンコーダは、A相・B相・Z相の3種類の信号を生成します。回転軸の回転に応じて発生するA相・B相の信号(パルス信号)をカウントすることで回転軸の回転量を検知します。A相とB相は90度の位相差がある為、信号の順序から回転方向を判定できます。

    Z相の信号(インデックス信号)は1回転に1パルス生成され、回転軸が何回転したのか正確に計測できます。Z相からの相対角度で位置を検出しているため、位置情報を検出するにはエンコーダへの通電後に必ず1度はZ相を通過する必要があります。この3つの信号により、回転軸の初期位置からの、相対位置を表現します。
    インクリメンタル式エンコーダ


    ・アブソリュート式エンコーダ
        
    アブソリュート式エンコーダは、回転動作の有無に関わらず、回転軸が今どこにいるのかを検出します。こちらは、回転軸の初期位置の情報が無くても回転軸の正確な位置(絶対位置)を把握、表現できます。

    アブソリュート式エンコーダ


    ・それぞれのメリット、デメリット

    インクリメンタル、アブソリュート比較


    ※弊社の標準品はインクリメンタル方式を採用しております。

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