エンコーダ
まえがき:センサとは
力、音、光、温度などの物理的な量を電気信号に変換する素子や部品、装置のことをセンサと呼びます。 圧力センサ、磁気センサ、電流センサ、位置センサ、温度センサなどたくさんの種類があり、スマートフォンや車、家電など私たちの身の回りの製品にも使用されています。 |
エンコーダの役割
エンコーダとは
モータ業界でエンコーダというと、位置センサに分類される電子部品を指します。 モータのシャフトに取り付くことで機械的な位置の変化(回転角や直線変位)を検出し、位置情報を電気信号に変換(エンコード)して出力をします。 回転角を検出するものをロータリーエンコーダ 直線変位を検出するものをリニアエンコーダと呼びます。 ※この技術資料ページでは主にロータリーエンコーダを例に説明をします。
モータなどの「動くもの」に取り付ければ、位置(角度) 検出できるようになります。 また、位置(角度)を知ると、速度(角速度)を知ることもできるようになりますので、位置制御に加え速度制御が可能になります。
エンコード、テコードとは
「エンコード」とは、情報を特定の形式や規則に変換するプロセスを指します。「符号化」とも呼ばれデータの圧縮・暗号化用途としても行われます。
モータ業界の「エンコード」とは、主に位置やトルク情報を数値に変換することを指します。
その他の「エンコード」は以下のように使用されます。
表的な文字エンコーディング方式には、ASCII,UTF-8,UTF-16などがあります。
代表的な音声エンコーディング方式にはMP3,AAC,WMAなどがあります。
- データのエンコード:データを別の形式に変換することです。
- 文字エンコード :文字や記号をコンピュータで扱える形式に変換することです。
- 音声エンコード :音声データをデジタル形式に変換することです。
「デコード」とは、エンコードされたデータを元の形式に戻す逆のプロセスを指します。 例えばエンコードされたASCIIコードをデコードすることで、元の文字に戻すことが出来ます。
10進数 65 83 67 73 73 → A S C I I
ASCIIコード表
10進 | 16進 | ASCII | 10進 | 16進 | ASCII |
65 | 41 | A | 78 | 4E | N |
66 | 42 | B | 79 | 4F | O |
67 | 43 | C | 80 | 50 | P |
68 | 44 | D | 81 | 51 | Q |
69 | 45 | E | 82 | 52 | R |
70 | 46 | F | 83 | 53 | S |
71 | 47 | G | 84 | 54 | T |
72 | 48 | H | 85 | 55 | U |
73 | 49 | I | 86 | 56 | V |
74 | 4A | J | 87 | 57 | W |
75 | 4B | K | 88 | 58 | X |
76 | 4C | L | 89 | 59 | Y |
77 | 4D | M | 90 | 5A | Z |
シリアル通信を使用する際は、0と1の2進数(binary)表現で情報を伝達します。
16進数と2進数
16進数の各桁は4ビットの2進数に変換することが出来ます。
文字A S C I I→ 16進数 41 53 43 49 49
16進数の41を4と1としてそれぞれ2進数に変換すると0100 0001となります。
0100 0001を繋げ8ビットとした01000001が16進数41の2進数表現となります。
→ 2進数 01000001 01010011 01000011 01001001 01001001
→ となります。送信側でこの数列を1桁(1ビット)ずつ送り、受信側でデコードすると 「A S C I I」 という文字情報を受け取ることが出来ます。
2^3 | 2^2 | 2^1 | 2^0 | 2^3 | 2^2 | 2^1 | 2^0 |
0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 |
2^3×0+ 2^2×1+ 2^1×0 +2^0×0 | 2^3×0+ 2^2×0+ 2^1×0 +2^0×1 | ||||||
4 | 1 |